第一部 創立10周年記念大会(9:30〜10:50)

本草薬膳学院創立10周年記念大会並びに日中薬膳シンポジウム

2012年6月24日(日)

記念大会主催:本草薬膳学院創立10周年記念行事実行委員会

日中薬膳シンポジウム主催:本草薬膳学院・日本国際薬膳師会・中国薬膳研究会・北京中医薬大学・河南中医学院


千葉大学 環境健康フィールド科学センター 副センター長 池上文雄教授の祝辞です。

ただ今ご紹介に与りました千葉大学の池上文雄です。
先ず始めに、本草薬膳学院の創立10周年誠におめでとうございます。この記念すべき記念行事にご招待を賜りましたことを大変光栄に存じます。
本日、こうして10周年を迎えられましたことは、辰巳学院長を始めとする多くの方々のたゆまぬ日々の努力の賜物と思います。本当におめでとうございます。
今日のわが国の医療、そして国民の健康を考えると、その基本的考え方の多くは1500年も前の飛鳥・奈良時代に中国から導入されました。伝播後、わが国の風土・国民性等から、独自の発展を続けてきましたが、今日なお根底に流れるのは中国から伝わった東洋医学思想です。
私は、薬学的観点から日本漢方、生薬学、そして日本の伝統食品を主とした薬膳について学んでいますが、学べば学ぶほどに基本となる中国伝統医学の奥の深さに感銘するものです。
近年では、「神農」に学ぶべく、「薬食同源」の考えに農耕を加えた「医食農同源のサイエンス」を主題に、研究を展開するとともに学生の教育研究に関わっています。
本日の記念行事のメインタイトルが「薬膳の今とこれから」とあります。食生活を通して健康を考える薬膳の歴史に思いを馳せると、今日のわが国の生活習慣病の増加は、食事を重んじない生活から来ているのではないかと思われます。黄帝内経に健康の基本は食にある、とあるように、私たちが健康に生きる源は日頃の食生活です。
薬膳の進展と普及が、私たち、ひいては広く多くの国々の人々の健康に寄与するものと思います。今後益々の発展を祈念いたしております。
最後となりましたが、本草薬膳学院の益々のご発展を心よりお祈り申し上げ、挨拶とします。

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