憧れの地―雲南省の食
そして、期待以上の感動で旅行を終えて1ケ月、まだ心は雲南省をさまよっているようです。
麗江の空港に着き、一歩外に出た時の、眩ゆいばかりの清んだ青い空、眼前にそびえ立つ雪を頂いた5600mの高峰玉龍雪山の凜とした姿、藍染めの民族衣裳に身をつつんだ納西族の老女2人。
高地のためがさわやかなのに強い日差しを感じたこの瞬間から素晴らしいことづくめの旅が始まったのでした。
一番興味があって、かつ期待していた食事ですが、これまで食べていた中華料理というイメ-ジとはかなり異っていました。
麗江での最初の昼食から、大理、昆明、成都と、毎日朝、昼、晩と三食、毎回、少なくとも十数皿の料理が出てきました。野菜を主として塩漬けの豚肉等を合わせたもの、湯葉や豆でつくったコンニヤクのようなもの等どの料理もうす味で素材の美味しさを感じるさっぱりとした味付けです。
出てくる料理を写真をとっては食べてみますから普段よりかなりの量を食べたように思います。
…なのに日を追う毎にお腹が軽く、すっきりして行くのです、ほんのり美味しくて、続けて食べたい、毎日食べてもあきない料理ばかりでした。
なかでも、成都での薬膳料理の夕食は圧巻でした。22種類の料理が次々と運ばれてきました。どれも珍しい材料が使われているので隣席の劉海洋先生に説明していただいては書いて、写真を撮っては食べて…その忙しいことといったら、その様子に松本さんは笑いが止まらず ゛私、もう食べられない″、等というので、゛折角なんだから真面目に食べてよ″とまじめに怒ってしまったりもう一度、ゆっくり、味わって食べたい思いです。やはり中国料理は世界の料理の基本なのだと実感したように食は人間にとって全ての源、美味しく食べて健康になってゆったり人生を楽しむ、これが薬膳料理の原点かも…と広大な中国の中の雲南省を旅しただけですが感じた次第です。
これまでいろいろと旅をしてトルコやエジプト等同行の人達が次々と体調を崩れ中、稀少な元気組だった私ですが、今回始めて高地の気圧の変化に対応出来ず頭痛と嘔吐でご迷惑をかけてしまいました。けれど此の度の旅行は今までのどの旅より感動的かつ充実したものでした。
それは劉先生の綿密な計画と行動力、皆にあれも見せたい食べさせたいというお心遣い、そして皆をまとめて大きく包みこんで下さった鷲見美智子先生の温かい抱容力のおかげです。勝本海詠先生や海老原英子先生を始め参加された方全員か同じ気持で感激したり喜こんたり沢山の素敵な思い出をつくって下さいました。
中国の憧れの地雲南省の自然と同行の皆様に多いな感激謝を!!
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