「薬膳を基礎から学べる」ということを重視している点に納得がいきました
国際中医師研究科コース 卒業
当学院:簡単な自己紹介をお願いします。
奥平さん:奥平純子(おくだいらじゅんこ)。博士(工学:人間環境デザイン科学専攻にてまちづくりを学ぶ)、文学修士(古代中国哲学)。後期高齢の家族の健康を見守りながら、まちづく活動を通し薬膳を紹介。
本草薬膳学院で国際中医師・国際薬膳師・国際薬膳調理師・家庭薬膳アドバイザーの資格を取得しました。資格取得後も引き続き、薬膳の料理など様々な講座を受講しお世話になっております。
当学院:薬膳を学ぼうと思った動機、きっかけを教えてください。
奥平さん:いくつかのきっかけがありますが、ここでは身近な2点を書かせていただきます。
癌で亡くなった父の看護経験は、きっかけの1つになりました。食べることもままならない時期に「鍋にジャガイモとニンジンと玉ねぎを入れてコトコト煮たスープを食べたらうまいだろうなあ・・」と遠くを見ながらふと呟いた父の言葉が忘れられません。高齢、病気の家族に何を作ったら良いのか知識が欲しいと思いました。同時に、寝る間も無く看護する家族は何を食べれば健康や体力を維持できるのか、毎日の食事のたびに考えながら過ごしました。家族の健康状態と毎日の食事を具体的に結び付けて食材からきちんと選べるようになりたいと思いました。
2点目は、私は風邪をひくとすぐにひどい気管支炎を起こし、数ヶ月間、夜も激しい咳に悩まされる状態が30年以上続いていました。その上アレルギー体質のため西洋薬を使用することがほとんどできません。風邪の引き始めに食材でなんとか対処できるようにならないだろうかという望みがありました。
当学院:日本に薬膳を学ぶ学校は増えていますが、その中でも本草薬膳学院を選んだ理由、学院ならではの魅力はなんですか。
奥平さん:学院のサイトで「学院長の挨拶」を拝読し決めました。学院長が古典から現代まで広い視野から薬膳について紹介されていることに惹かれました。短期で資格をとって副業もという講座が多い中、本学院は「薬膳を基礎から学べる」ということを重視している点にも納得がいきました。きちんと基礎を学び自分で考え応用できるようになりたいと思いました。
また、興味を持っていた生薬と方剤について学院で学べるとわかった時に、この学院に来て本当に良かったと思いました。最近ドラッグストアに漢方薬が増えましたが、自分で少しでも理解して服用できるようにしたいと思っていたからです。実際の患者さんの例を交えながら、古典の原文と症状、使用する方剤についてのお話が伺えるのは大きな魅力だと思います。
当学院:学習の中で最も印象深かったことはどんなことですか。
奥平さん:たくさんあります。授業で薬膳の基礎に方剤組成の知識等が必要とわかったとき嬉しく思い、原則や生薬名の由来の物語を聞いた時に、また西瓜の皮に近い緑の部分を西瓜翠衣と呼ぶと知った時に、感動しました。経験の中で編み出され高められ、まとめられていった中国の伝統と歴史の素晴らしさ、言葉の使い方の美しさにも感銘を受け大変印象に残りました。
さらに古典の授業は、今のコロナ禍にも役立つ考え方がたくさん詰まっており、症状と方剤を詳しく教えて頂きました。宝物を頂いたように感じました。
中国研修旅行では、写真のように本場の美しく美味しい薬膳料理を何十種類も頂くことができました。どの料理も初めての大変印象深いものでした。
※記事内の薬膳料理写真はすべて、2016年中国研修旅行のもの
国際中医師試験のための授業は、長時間におよぶ丁寧で熱心な授業をしていただきました。基礎でよくわかっていなかった点を確認することができ大変感謝しております。
薬膳のお菓子や中華料理、推掌などの講座は、家族がとても喜び、今も家族の役に立っております。
当学院:本草薬膳学院で学んだことを現在どのように活かしていますか。また、今後どういった活動をしていきたいですか。
奥平さん:1つ目としては、家族や自分の毎日の健康管理に活かしています。特にコロナ禍の時代になってからは、もしも感染し自宅療養になった場合に、家族皆が対応できるよう、症状等と漢方薬と飲み方を表にまとめ備えています。
2つ目は、いくつかの地域でまちづくり活動に関わっています。コロナ禍の前に活動した地域の1つでは里山ウオーキングの後、地域の食材を使った薬膳料理の試食会を行いました。
また、地域の中華料理店でフェスタに出す薬膳料理を一緒に考えたり、「元気になる要素を合わせ持っているパンを世に出したい」という地域のパン屋さんと薬膳パンを考えるお手伝いをしました。
鍼灸院からの強い要望で開催した薬膳教室では、デイサービスが併設されているため、高齢者の食事作りや介護に関わっている方が多く参加されました。
今後もまちづくり活動を通して薬膳を必要とする地域の様々な方に、薬膳のことを少しでもご紹介できたらと思っております。
当学院:これから薬膳を学ぼうと考えている方へのメッセージをお願いします。
奥平さん:中医学も中医学の一部である中医薬膳学も、古代中国から長い歴史を経て紡がれた人々の知恵の結晶、宝物だと思います。学んだ知識を活用できることは嬉しいことですが、同時に根底にある歴史や文化への理解にも眼を向けて学ぶことが、中医学・中医薬膳学をより深く理解するために大変大切なことだと思っております。
特に中国の古代哲学概念と深く関係する中医学の言葉や概念は、現代の日本に生きる私たちにとってはわかりにくいものです。例えば、最古の漢字字典と言われる『説文解字』に掲載された漢字の古い字体や成り立ち、意味が、中医学で使用される文字の概念の根底に受け継がれていることを知るだけでも、中医学で使用される概念のイメージを把握しやすくなると思います。
本草薬膳学院は、広い視野で勉強できるところだと思います。積極的な幅広い受講をお勧めします。
奥平 純子
中医薬膳師 東京校第23期平日コース卒業
/研究科コース卒業
国際薬膳師、国際薬膳調理師、国際中医師
〈 前の記事
薬膳学はそれまでの考えをひっくり返すターニングポイント
次の記事 〉
薬膳を学ぶことで、自分だけでなく、誰かを楽に、幸せにできたら