フランス料理の特色 |
フランス料理はほぼ完成された体系を誇っているので、その体系を変形させてはならない.。フランス料理の特色はソースにあるといわれる。Sauceの原料となるのはFondという「だし」である。 |
Fond(フォン)とSauce(ソース) |
フランス料理の神といわれるオーギュスト エスコフィェ(Auguste Escoffier1846〜1935)が、「フォンは料理の基本であり、かつ何よりも必要な要素であり、それがなくては正式な料理にならない。料理人が最も念を入れる所である」といっている。
しかし、エスコフィェが活躍していた頃より100年近く経った今、フランス料理も時代に沿って変わりつつある。1970年代はじめに、ヌーベル
キュイジューヌ(Nouvelle Cuisine)の運動が起こり、料理のシンプル化がとなえられた。複雑でこってりした料理をやめ、素材本来の味を生かした新しい料理をいう。1972年にはじまり、70年代半ばに定着した。日本料理の影響があるという人もいるが、簡素化してもなお、ソースの味の微妙なコクはフランス料理の神髄がある。
交通機関の発達していなかった昔、材料をよりおいしくするため素材の鮮度が落ちた分、ソースの味を強めた。その歴史が有名なソースをたくさん残した。 |
フランス料理はソースを食べる |
今は新鮮な材料手が手に入りやすくなったので、素材の持ち味を十二分に生かす方向になっては来たがソース作りの伝統は今に残って、フランス料理はソースで食べるといわれる。 |
イタリア料理の特色 |
1533年に、フィレンツェのカトリーヌ、ド、メディチが、のちのフランス王アンリ2世のもとに嫁いだ時、腕利きの料理人を連れて行った。ルイ王朝全盛と共に美食国となり、フランス料理を世界的なものとする基礎となったが、元はイタリア料理であるとイタリア人は自負している。
イタリアは、古代ローマに続く長い歴史と南北に長い地形、四季があることなどから、変化に富んだ産物に恵まれ、海産物も豊かである。特に北部は穀倉地帯で、牧畜も盛んである。米料理、手打ちパスタ料理が発達し、オリーブ油でなくバターを使う。中部はフィレンツェ、ローマがあり、ローマ風(romana)、フィレンツェ風(fiorentina)と呼ばれる歴史的な料理がたくさんある。南部はナポリを中心としながらも外来権力の支配下にされることが多かったので貧しかった。乾燥パスタが発達した。
地方によって特色ある料理は、各家庭で母から娘へと引き続がれ、ママンのレシピと大切にされている。イタリア人は、家庭での食生活を非常に重く見ている。以前は職場からも学校からも午後1時に帰宅して4時まで昼食の時間にした。フルコースでゆっくり食事を取るのが普通だった。家庭料理もレストラン料理のレベルだといわれている。更に、中世の修道院料理の智慧が伝承されているという。
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