食のあり方は生命を育てますが、食のあり方は命を奪ってしまうこともあります。振り返ってみると、食糧が不足していた時代は、栄養不足で生命が短く、逆に豊富になった今日では平均寿命は伸びているのにもかかわらず、生活習慣病の発病年齢が若くなり、発病率も多くなりました。
 「人生は即ち食」と言っても過言ではないでしょう。
 21世紀は全世界的に高齢化が進み、健康志向が高くなります。ライフのスタイルも、「薬」により病気の治療を中心とする医療から「食」により予防医学を中心とする形に変わります。しかし、薬膳に関して、どのように勉強したらよいか、どう使ったらよいのか、困っている人が多いと思います。
 本草薬膳学院は健康、長寿のため、予防、治療、体質増強、老化防止などに対し、理論と実践を結びつけた薬膳に積極的に取り組んでいます。
 さらに、当学院は中国薬膳研究会の教育機構として中国伝統医学の普及、食生活の改善、薬膳情報の発信及び生涯学習、国際薬膳師(士)の人材を育てるための基地として役割も果します。
 中国の伝統医学の「食医同源」、「食薬同源」の思想と、現代栄養学とを結びつけ、豊かな食材を利用し、合理的な食生活を組み立て、食卓を多様多彩にしたいものです。
 本学院での薬膳の勉強を通じて健康な体と豊かな心を育てて、肉体の病気、精神的な疾病を予防することができるようにしていただき,この願いを込めて,皆さまのご入学をお待ちしております。

2004年12月